2013年8月7日水曜日

広島の8月6日

今年も平和記念式典に参列してきました。去年、広島に縁もゆかりも無い自分が参列するのは場違いな気がしたものですが、自分なりの思いがあればそんなことは気にすることではないかなと今は思います。

朝8時からおよそ1時間。朝とはいえ、かなり暑い中に立ち続けることになるので帽子などは必須です。甘く見ていて去年は倒れそうになったので、今後はじめて行かれる方はご注意を。

むせかえる緑のにおい。蝉しぐれ。やけつくような太陽。あの日もこんなだったのだろうか、と思いながら今年も黙祷の鐘を聞きました。

この日はさすがに人が多いです。遠くからいらしている方々も多いのでしょう。

式典後の原爆ドーム。直後は資料館にも行列が。

式典のパンフレットには、金色の折り紙が挟みこまれています。私も久々に鶴を折り、箱に入れてきました。

外国人の方も多いので、英語での説明も。

式典直後には、号外が。


この日は平和公園だけでなく、街のあちこちで祈りが捧げられています。数日前から、何か雰囲気が違う。広島に来てから知ったことです。

たかのばし商店街にも大きな灯籠

夜には、元安川のとうろう流しも見てきました。

川べりには、ゆっくり灯籠を眺める人々もたくさん

昔は四国まで流れついたこともあったとか。(現在は下流で回収)

ライトアップされた原爆ドーム。足元の方には、子供たちが作った灯籠がたくさん供えられています。

迫力があり少し怖い

去年は仕事の関係で式典にしか出られなかったのですが、今年はできるだけ空けて街を見たいと思っていました。日本に住んでいながらも今まで実感できなかったいろいろなことを、少し肌で感じられた一日。

少し前に、広島の友人たちとこんな話になったのを思い出しました。

「小さな頃からこういう環境で育ってきたから、東のほうではこんな一日ではないと聞いて、純粋にびっくりした」
「でも、歴史の中のあらゆる出来事に対して、常に世界中で思いを馳せるなんてできっこないよね」
「だからこそ、せめて近くにいる自分はそのことを深く理解して、少しずつでも身近な人たちに伝えられるようになればいいなと思う」

飲みながらこんな話ができる友だちがいることを幸せに思いつつ、自分もそういう気持ちを忘れずにいたいと思ったのでした。いくら事情は違うと分かっていても、広島のことを考えるとき、どうしても私の頭の中には福島のことが浮かびます。近づいて見えてくることもあれば、少し距離を置くことで見えてくるものもある。現在進行形なだけに難しいけれど、憎んだり責めたりすることにエネルギーを使うより、もっと別の方向に使っていけたら。

あらためて、そんなことを感じた一日でした。


 

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