2013年6月28日金曜日

SimplyTermsと秀丸マクロの導入

フリーになりたての頃は映像翻訳にこだわっていました(というか、それしか出来なかった)が、近年は特許翻訳にも本腰を入れています。字幕の仕事は和訳ばかりですが、特許に関して私がいただくのは現在ほとんどが英訳です。勉強を重ねるにつれて、特許にも英訳にもどんどん面白さを感じるようになってきました。やわらかい文章も固い文章も訳せるようになりたいので、これからも機会があれば様々な分野に触れていきたいです。

とうかさん(広島のお祭り)の日に見た紫陽花
調査や裏取りが大切なのはあらゆる翻訳に言えることですが、技術翻訳には映像翻訳と全く方向性の違う注意点があります。例えば、用語の統一。映像翻訳の場合、同じ単語が何度も出てきたら何とか言い回しを変えるよう頭をひねります。逆に特許などでは、同じ単語は同じ表現になるよう統一しなければなりません。

幸いにも継続して指名をいただくようになり受注も増えているところで、品質を上げつつ効率も上げたい…ということで、やっとSimplyTermsと秀丸マクロを導入してみました。時間ができたら試してみようと以前から思っていたのですが、時間は作るしかないということにもうすうす気づいている今日この頃。

今回、なかなかの大型案件で用語集も膨大なので、SimplyTermsで用語集を一括適用させようというわけです。また秀丸マクロも多数同梱されており、翻訳作業自体はテキストファイルで行うことになります。
詳しい解説、ダウンロードはこちらから。

SimplyTermsについて

マクロについても私はまったくの初心者。SimplyTermsの導入、秀丸マクロの設定については、yukari さん(奇遇にも、私の故郷いわき市在住の翻訳者さん!)のブログが初心者向けに丁寧に書かれていてとても分かりやすかったです。お世話になりました。これからも更新を楽しみにしています。

まだら猫の翻訳日記

用語集も無事適用し、マクロについてはとりあえずyukariさんオススメの「AddTerm(用語集生成マクロ)」、「Dic_DDJamming(辞書引きマクロ)」を設定してみました。便利なものですねー。翻訳しながらほぼ自動的に自分の用語集が出来上がっていって感動です。

いつもは非常に原始的なやり方で、Wordのテンプレートに原稿をコピーしてそのまま上書き翻訳していました。Wordに比べると秀丸の動作の軽さも快適。勝手が違って戸惑う部分もありますが、とりあえず今回でどれだけなじめるか、試してみたいと思います。


無料の翻訳メモリ、OmegaT も試しにインストールして少しいじってみました。ちょっと置換が不便そうな印象で今回は使用を見送りましたが、使い方によっては便利なのでしょうね。まだまだ勉強が必要だなと思います。

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正確さが求められる技術翻訳では、ツールをうまく活用して品質を上げることは必須と言っても過言ではないでしょう。「私は機械などに頼りたくない」という方もたまにいらっしゃいますが、機械翻訳と翻訳支援ツールの区別がついていないこともあるようです。用語の統一などはコンピューターにやってもらったほうが効率も良い上に確実ですよね。

もちろん、翻訳するのは人間です。原文の理解や分かりやすい表現など、人間にしかできない部分に力を注ぎつつ、効率も品質もアップしていけるよう柔軟に努力していけたらと思う、ツール初心者の私なのでした。

新しいことにチャレンジするのが好きなので、あれこれツールをいじってみるのは結構楽しいです^^

 

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