2014年1月26日日曜日

住宅街の中に-旧陸軍被服支廠(被爆建物)

広島には原爆ドーム以外にも、あちこちに被爆建物が現存している―ということは今までも何度か触れてきましたが、先日初めてこちらの建物を目にしてきました。なかなか行く機会のないところなのですが、以前来広した友達に強く勧められていたのを思い出して少し遠回りを。


爆心地からは2.7km。戦時中に軍服や軍靴を生産・貯蔵していた場所で、現在は廃墟です。セブンイレブンと並んでいる光景はなんだか異次元のよう。

突如街なかに現れる

細い路地を挟んだ向かい側は住宅街。玄関を開けるとこの光景…毎日見ていれば慣れるのでしょうけど、やっぱりこういうものを見ずに育った私たちとは意識が違ってきて当然だろうなと感じました。

ひしゃげている鉄扉

敷地的にもかなりの規模ですし、維持も大変なのだろうと思います。昨年末にこんなニュースが出ていたことに今気づきました。あちらこちらの建物に関して耳にする話ではありますが…そのままにしておくだけでもお金がかかる。難しいところですね。

広島市は、被服支廠を含む爆心地から5キロ以内の86件を被爆建物として登録。老朽化が進む上、改修や維持費の負担などを理由に姿を消すケースが後を絶たない。市は民間施設を対象に上限3000万円で保存工事費の4分の3を助成する制度を設けているが、被服支廠は県が管理するため対象とならず、県は補修などに毎年30~100万円を支出している。

大きすぎて写真におさまらない

ボコボコに穴が

そっと植えられた花々

この手前にも一棟あります

こういったものを全く知らずに生きてきた自分が不思議です。広島は、義務教育の間に一度は訪れるべき場所として指定されてもいいのではないかと思うほど。

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話はガラッと変わりますが、この建物を見ていて何かに似てるなーと思っていました。あとで思い出したのですが、最近Kindleでぽつぽつ読み返している「BAR レモン・ハート」のある建物。こうして見ても、似ている…。最近、一番行きたい飲み屋さんです。

BARレモン・ハート(古谷三敏)より

 

見知らぬ人との対話

古本屋さんには小さなころから随分とお世話になってきました。権利関係を考えるといろいろな問題があるとはいえ、古書店や図書館がなかったら読んでいなかったであろう本も山ほどあることを考えると、一概に悪いものとは言えない気がします。

たくさんの人の手を渡り歩いてきた本に詰まっている、小さな歴史の積み重ね。そんなものが垣間見えるときがあって、ドキッとすることもあります。図書館の本への書き込みは厳禁ですが、古書店の本はまた別。「書き込みなし」と保証されていても全ページ確認されているはずもなく。

今までで一番印象に残っているのは、「完全自殺マニュアル」というベストセラー本にあった書き込み。興味本位で古本で買ってみたはいいけれど、『服毒自殺』の章に入ると、体重から割り出した致死量の計算式などがズラズラとメモしてあったのです。ゾクッ。

こんなことを思い出したのは、今日読んでいた本のラストページにがっつり書き込みがあったから。「書き込みなし美品」ということでわりと高価だったのでクレームを入れようか迷ったのですが、目を通したら何かぎゅっと胸をつかまれてしまって、まあいいか、と思ってしまった。

素敵な文章だと思ったので下に書きとめておきます。あなたは今、元気にやってる?なんてほろ酔いの頭で話しかけつつ。書名は内緒。

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私がいい加減に生きていたときは、世の中はもっと簡単だった。生きることももっと簡単だった。何かが違うと感じたその瞬間から全ては重たくなった。そして生きるとうとさを知った。
この世に生きる全ての人がすてきだと思う。たくさんの個性を愛したい。過去を隠す必要があるだろうか。
前を向いて生きよう。もっと素敵な未来が待っているから。

父は哲学を語る人だった。
それは学校で学んだ事ではなく自らの経験から会得したものだ。
素晴しいと思う。
父から学びたい。
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色鉛筆がプチマイブーム

 

2014年1月19日日曜日

新年登り初め/二葉山~牛田山

1月4日、初詣を兼ねて二葉山~尾長山~牛田山を縦走してきました。その後なかなか更新できず日があいてしまったのですが、写真だけでも軽くUPを(^^) ちなみに、縦走とは登山用語で「尾根伝いにいくつかの山頂をきわめ歩くこと(大辞林より)」です。走ったの?!と聞かれることがあるので念のため…。

まずは広島駅からすぐの広島東照宮でお参り。スタートがまた遅くなってしまった…確か13:30ごろ。この奥に登山口があります。

ふくろうさん

持っていた紙に記念スタンプを押してみました^^

帰宅後、トラベラーズノートにぺたり

登り始めはこんな感じです。鳥居がたくさんで面白い。

延々と…

錆びた看板がどんぐりみたい

戦争中の高射砲陣地跡がいくつも。

結構な迫力

ところどころに看板

途中、ちょっと迷いかけたりしつつも、二葉山に無事登頂。標高139mですしね(^-^;) ここでちょっと腹ごしらえ。

手前はおにぎり(笑)

二葉山の頂上には、こんな平和祈念塔があります。手を合わせてきました。(ちなみに今回の縦走コースでは、ここから先にお手洗いがないので行っておくのが吉です)

見上げる大きさ

この後、間違った道に入ってしまったようで、「そっちは険しいよ!」と通りがかりのおじさんに止められました。道らしい道がなくておかしいな…とは思ったのですが。危なかったー、感謝。

迷い込んだところ。写真じゃ分からないけどすごい傾斜でした。

正しい道を発見して、ひたすら進む。普通の住宅街を抜けたりして、また新たな登山口へ。これが建物の裏側で分かりにくかったです。また間違えなくてよかった…

建物の裏側へ回り込みます

尾長山への登りは、なかなかきつかった…かな?ロープを掴んで岩を登るような箇所もありました。いい汗をかきながら、二つ目の登頂。振り返ると、もうこんなに来たのかー、と不思議な気分。標高185.7m。

尾長山から二葉山を望む。平和祈念塔が見える。

尾長山の頂上はこんな感じ。お弁当も食べられそう。

最後は、尾長山から牛田山へ。また少し下って登ります。

シダ植物がいっぱい。ちらっと雨にも降られた。

「牛田山↓」の扱いが泣ける…

根っこに足をとられないように…

やっと最後の牛田山。標高261.1m。別名「茶磨山」。ずっと「ちゃまやま」と読んでいたのですが、正しくは「ちゃすりやま」でした。てへ。

有志の人々がいろんな道具をそろえているとか

立て札の真後ろに二葉山、左に尾長山が見える

頂上からの夕陽はとても綺麗だったのですが、真っ暗になる前に下山しなければ…と少し焦りつつパチリ。

神々しい

下ります

記憶が曖昧ですが、今回のコースタイムは休憩を含めて4時間半ほどだったでしょうか。下山口につく頃にはこんな感じ…ぎりぎりセーフ。帰りは牛田駅からアストラムラインに乗りました(初めて!)。

18時ごろだったような

このあたりは低山ばかりですが、縦走は、振り返ると登ってきた山々が見えるのが楽しいですね~。次はどの山に登ってみようかなーと今からワクワクです。

山登りを始めて、広島がまたいっそう好きになってきた気がします。新年、キリッとした空気と共に良い始まりを迎えられました(^^) 今年も、いろいろ頑張ろう。

 

2014年1月9日木曜日

2014-新年を迎えて

気づけば2014年となりました。相変わらずのマイペース日記ですが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

新年早々バタバタしておりました。人生いろいろですね。一日一日を大切にしたいなぁと、しみじみ思っているところです。

広島でも初詣登山などしたのですが、年末年始は福島県いわき市に帰省しておりました。懐かしい友達に会って嬉しい報告を聞いたりしつつ、幸せな時間を過ごしました。おみくじは、大吉。良い一年になるよう、仕事もそれ以外も楽しんでいきたいです。

今年は、毎年お参りする近くの神社が「ゆく年くる年」に登場するなど、ちょっと思い出深かった年。

海を象徴する青い鳥居。いわき市小名浜の諏訪神社。

遠目には分からないですが、震災で一部崩れた鳥居はいまだにこんな状態のままです。手の回らないところは、まだまだ山ほどあるのだと思います。

鎖とつっかえ棒で補強中

年末年始には「ゼンタングル」というものに挑戦。単純な模様を繰り返し描くことで頭を空っぽにする、というようなもの。テキストが日本でも発売されたばかりです。ゼン=禅、だとか。やってみたら意外に夢中になってしまい、何枚も描く私を見ているうちに興味を持った父と妹もテキストを購入してしまったほど。ペンと紙さえあれば誰にでも描けます。面白いですよ^^



元旦に描いた1枚。心を静めたいときは、これを習慣にできたらなと思います。今年もよろしくお願いいたします。

意外にハマッたゼンタングル