広島には原爆ドーム以外にも、あちこちに被爆建物が現存している―ということは今までも何度か触れてきましたが、先日初めてこちらの建物を目にしてきました。なかなか行く機会のないところなのですが、以前来広した友達に強く勧められていたのを思い出して少し遠回りを。
爆心地からは2.7km。戦時中に軍服や軍靴を生産・貯蔵していた場所で、現在は廃墟です。セブンイレブンと並んでいる光景はなんだか異次元のよう。
突如街なかに現れる |
細い路地を挟んだ向かい側は住宅街。玄関を開けるとこの光景…毎日見ていれば慣れるのでしょうけど、やっぱりこういうものを見ずに育った私たちとは意識が違ってきて当然だろうなと感じました。
ひしゃげている鉄扉 |
敷地的にもかなりの規模ですし、維持も大変なのだろうと思います。昨年末にこんなニュースが出ていたことに今気づきました。あちらこちらの建物に関して耳にする話ではありますが…そのままにしておくだけでもお金がかかる。難しいところですね。
広島市は、被服支廠を含む爆心地から5キロ以内の86件を被爆建物として登録。老朽化が進む上、改修や維持費の負担などを理由に姿を消すケースが後を絶たない。市は民間施設を対象に上限3000万円で保存工事費の4分の3を助成する制度を設けているが、被服支廠は県が管理するため対象とならず、県は補修などに毎年30~100万円を支出している。
大きすぎて写真におさまらない |
ボコボコに穴が |
そっと植えられた花々 |
この手前にも一棟あります |
こういったものを全く知らずに生きてきた自分が不思議です。広島は、義務教育の間に一度は訪れるべき場所として指定されてもいいのではないかと思うほど。
-------------------
話はガラッと変わりますが、この建物を見ていて何かに似てるなーと思っていました。あとで思い出したのですが、最近Kindleでぽつぽつ読み返している「BAR レモン・ハート」のある建物。こうして見ても、似ている…。最近、一番行きたい飲み屋さんです。
BARレモン・ハート(古谷三敏)より |