3日目。杓子岳と白馬鑓ヶ岳をまわって、猿倉まで下山します。多くの人は途中で1泊して、2日かけてまわるルートだそうです。それもそのはず、10時間以上かかりました。
3:50 起床
4:20 出発
5:35 杓子岳山頂
6:20 朝ごはん
6:40 出発
7:10 白馬鑓ヶ岳頂上
7:20 出発
9:50 白馬鑓温泉小屋(お昼ごはん…早い?)
10:35 出発
14:40 猿倉・鑓温泉分岐着→下山
早起きにもちょっと慣れてきた気がする今日この頃。お水の補充などは前日にすませておいたし、おめかしするわけでもないので、皆準備は早い。
4時過ぎ、まだうす暗いけれどほんのり朝焼けが見えます。山も静か。
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出発! |
登り始めてしばらくしたら、太陽が顔を出しました。あちこちで「わあ!」「おー!」と声が上がります。
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おはようございます |
朝日に照らされる山は、また格別の美しさでした。やっぱり、夕陽とは何か色が違うんですよね。
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今日のはじまり |
一緒に登っていた友達が、朝日に見とれる私のナイスな写真を撮ってくれていました。「ポスターみたいなのが撮れたよ!」って。ほんとだー、自分じゃないみたい。モンベルさん、次シーズンにいかがですか?(笑)
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キリッ |
朝日が見えた瞬間はちょっと元気になったものの、三山のうち2つ目の山頂、杓子岳までは結構な急登。どんどんスピードが落ちる私…つらい…。
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ぜーはー |
「なんで、好きこのんでこんなつらい思いをしてるんだろう」
山を登っていると、そう思うことがよくあります。なのに、なんで登るんでしょうね。本当に不思議ですね…。でも、振り返ってこんな景色が見えるとやっぱり「ああ、頑張ってよかった!」って思うんです。山登りを始めなかったら、一生見ることもなかったかもしれない景色。
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見事ですねー |
途中で見知らぬ人に励まされたりしながら、遅れつつもやっと登頂しました。杓子岳からの眺め…なんと、富士山まで見えたのです。中央付近の一番奥が富士山です。水墨画のようでした。
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夢のような景色 |
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杓子岳山頂(2812m) |
しばらく山頂ではしゃいだら、白馬鑓ヶ岳へ向かって出発。いかにも縦走らしい絵、というものを今回はたくさん見ることができました。そして、その度にシャッターをきってしまう(^^;)
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ちっちゃな人間が、見えますか? |
途中、ちょっと広い所で朝ごはん。山小屋で、朝ごはんをお弁当にしてもらったのでした。とても豪華で、朝にはちょっと多いくらいだったので、とりあえず半分だけ。またあとでお腹が空いたら食べよう。
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頂上宿舎のお弁当。豪華! |
お腹が満たされると、ちょっと元気になって機嫌もよくなります。GO!
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縦走、って感じしますねー |
やがて分岐にでます。私たちが向かうのは「鑓頂上」ですが、その向こうに見えるのは…「不帰ノ嶮(かえらずのけん)」。鈴木みきさんの本にも出てきて、気になっていたところです。でも非常に危険なところらしく、名前からして怖い…いつか行けるだろうか。
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分岐 |
やっと山頂が見えてきました。おーい。それにしても素晴らしい天気…!
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みんな速いよー |
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白馬鑓ヶ岳山頂(2903m) |
これで無事、白馬三山に登頂しました。わーい( ´ ▽ ` )ノ
しかし、下山するまでが山登り。
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もう、ずーーーっと縦走していきたい |
この辺で、探していたコマクサをやっと見つけました。可愛らしい、ピンク色のお花。こんな岩しかないところに咲くなんてすごいねえ、と言ったら、こういう所にしか咲けないんだよ、と。そりゃそうか。でも、ふしぎですよね。生命のふしぎ。
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愛らしいコマクサ |
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吸い込まれそう |
下りでも、何ヶ所か雪渓がありました。ここは、何とかアイゼンなしで行けそうかなと…。通り道には、こうして赤っぽい色がつけてあります。
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小さな雪渓 |
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おつかれー!と友達が撮ってくれた勇姿 |
富士山に比べると体力的にも時間的にもきつかったはずなんですが、あの時よりもだいぶ楽しめて余裕を感じました。自分自身の成長も少しはあるのかもしれませんが、たくさんの高山植物や、変化に富む景色の魅力が大きいのかもしれないなぁと思いました。富士山からの眺めももちろん美しいと思ったのですが、見えるのはほとんど雲なので(笑)。こうして、アルプスの山々に囲まれてみると、何か違うなーと。
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地球の隆起はすごいです |
この下りルートには、鑓温泉小屋の手前にしばらく鎖場が続きます。不器用な私はちょっと緊張しましたが、慎重に乗り切りました。岩が濡れているようなところもあって、結構危険です。
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鎖場です |
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ニッコウキスゲ…美しい |
雪渓の端のあたりを見ると、こんなふうになっています。こんな所、踏み抜いたらと思うと恐ろしいですね…
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雪渓の端っこ |
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水場の鎖…気をつけて |
白馬鑓ヶ岳からおよそ2時間半、やっと白馬鑓温泉小屋が見えてきました。
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休めるよ~ |
入浴だけもできるのですが、温泉なんて入ってしまったらこの先歩けなくなる…ということでガマンガマン。
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入浴だけなら500円 |
温かいものがほしいね、ということで皆おうどんを頼みました。10時前…お昼ごはんにしては今思えば早いですが、十分腹ペコでした。「大雪渓」のグラスに入っているのはお茶です。「大雪渓」というお酒、この辺のお酒らしくて気になったんですが結局飲まないで帰ってきてしまいました。
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向かい側にビールが見える… |
山小屋の方に「冬はどう過ごすんですか?」と聞いたら、「この辺りは雪崩で潰されるので、毎年小屋を建て直すんですよ」という返事。びっくり!!検索してみたら、たしかにそういう話が出てきました。潰される前に解体して、保存しておくんだそうです。そんなこと、想像すらしたことなかった…
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白馬鑓温泉小屋の食堂 |
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トイレには100円入れてきました |
しばらく休んでから、また出発。なんと、また雪渓が…結構長い。下りの雪渓はさらに怖いのです。アイゼン、つけなくても大丈夫だよーと言われてそのまま渡ってしまったけど、これは付けるべきだった!何度かすっころびました。自分で判断するのが大切ですね。
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トラウマになりそうー |
でも何とか無事に通過。他にもちょこちょこ小さな雪渓がありました。
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通ってきたところが、ずーっと線になってる |
高山のお花たちも、絶えず励ましてくれます。
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クガイソウ? |
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あこがれの水芭蕉 |
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池糖を渡る |
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水芭蕉の大群! |
小日向のコルを過ぎたあたりで、小休憩。ちょっとずつ雲が山にかかり始めていて、私たち本当にラッキーだったね、と盛り上がる。登った雪渓はどれかなー、などとワイワイしつつ…
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あんなところを登ったなんて信じられない |
このあとが、また長かった…だんだんと、展望がなくなっていくんです。周りを木々にかこまれて、ひたすら下る道になります。蓄積した疲れのせいもあって、次第に足が前に出なくなってきました。そんなとき、先に行っていたはずの友達2人が待っていてくれて前後を挟んで連行してくれました(笑)。ありがとう!
単独行もいつかやってみたい気持ちはあるのですが、やっぱりこういう時に仲間にもらえるパワーというのは大きいですねー。
そして、ついに猿倉への分岐に到着。ここで、遅れている仲間を待ちます。
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鑓温泉と猿倉への分岐 |
高山の紫外線は洒落にならないので、日焼け止めはもちろん、長袖長ズボンに手袋、帽子、サングラス、と万全を期したつもりだったのですが…長袖と手袋の間がこんなことになっていました。
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恐るべし…! |
全員そろったら、猿倉荘でタクシーを呼びました。到着するまでかき氷。何年ぶりでしょう。最近、冷たい物がめっきり苦手になっていたのですが、久々に食べたいと思いました。美味しかった~。
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王道のいちご氷 |
夜は、焼き肉で打ち上げです。乾杯!
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ホテルの方おすすめのお店で |
4日目は、また広島まで帰るだけなので省略(^^)
とっても充実した4日間でした。自分には少し背伸びした山行でしたが、無事に終えることができて本当によかったです。一緒に登らせてくれた仲間に感謝。またちょっとは成長できているといいな、と思います。そして行ってみたい山がさらに増えました。アルプスにも、また絶対に行きたい!夢を膨らませつつ、毎日をがんばろうーと思います☺
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