納品を一本終え、次にかかる前にちょっと一息。筑前煮をコトコトしつつ、以前から気になっていた本を開きました。先日ノーベル文学賞を受賞したアリス・マンローの「イラクサ」という短編集。
ミーハー丸出し |
ひとまず「イラクサ(原題:Nettles)」と、冒頭の「恋占い(原題:Hateship, Friendship, Courtship, Loveship, Marriage)」を読みました。私は特に、「恋占い」が面白かったです。物語として単純に先が気になる、ページをめくりたくなる。長編はできれば腰を据えて一気に読みたいと思ってしまいますが、短編は仕事の合間に楽しめるのがいいですね。
カナダの短編小説の名手、という知識くらいしかないままに読み始めました。舞台もカナダで、カナダに縁のある人はさらに楽しめるのかもしれません。でも、シチュエーションや舞台よりも、「女」の業をえぐり出している、そんな面が強く印象に残ります。毒もたっぷり、性的な表現もわりとストレート。
女性にしか書けない小説だなぁと、リアルさに少々の居心地の悪さを感じながらも、気づけばいつの間にやら引き込まれていました。たっぷり余韻が残る読後感は好みです。
「恋占い」の少女たちの無邪気な残酷さに、サガンの「悲しみよこんにちは」がふっと思い出されたり。ちなみに、この中の一篇「クマが山を越えてきた(原題:The Bear Came over the Mountain)」は映画化されています(「アウェイ・フロム・ハー/君を想う」)。
翻訳を手がけてらっしゃる小竹由美子さんは、なんと高松在住だそうです。以下のリンクは短い記事ですが、気に入った一篇を訳して方々の出版社へ送るなどマンロー作品に対する情熱と行動力に感動しました。
ノーベル賞作家アリス・マンローの作品翻訳者は高松在住
翻訳を手がけてらっしゃる小竹由美子さんは、なんと高松在住だそうです。以下のリンクは短い記事ですが、気に入った一篇を訳して方々の出版社へ送るなどマンロー作品に対する情熱と行動力に感動しました。
ノーベル賞作家アリス・マンローの作品翻訳者は高松在住
12月10日に、新作(の翻訳)が出たばかり。こちらも時間ができたら読んでみたいです。
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