2013年7月31日水曜日

御幸橋から夢花火

大阪セミナーの帰り、広島駅に着くと何やら臨時バスが。そこで気づきました…今日は花火大会だー!と。去年、初めて行ってとても楽しかった「広島みなと夢花火大会」。

開始時刻間近だったので、もう無理かなーと諦めかけたところ、近所の橋からも見えるらしいという情報が。缶ビール片手に、いそいそと御幸橋へ。

音と光の時間差で分かるように結構な距離があるのですが、期待したよりずっと綺麗に見えて、何だかすごく幸せな気分で一日の〆を迎えたのでした。

 

特許英語マスターシリーズ 前置詞編&動詞編

7月26日-27日、大阪にて倉増先生のセミナーが開催されました。時間があれば少し観光も…と思っていたのですが、仕事が詰まっていたのでとんぼ返りになってしまったのが残念。それでも、とても有意義な二日間でした。

倉増先生のセミナー情報はこちらです。東京・大阪で今までに何回か開催されており、名古屋での開催予定もあるようです。いつもすぐ満席になってしまいます。
http://transprime.co.jp/seminar.html

とっても楽しそうに話す方で、特許翻訳が大好きだというのが伝わってきました。特に初日は人数も多く、笑いが絶えませんでした。

セミナーの詳細については控えますが、とても実践的な内容です。そして倉増先生は技術者なのだなということがよく分かります。内容を深くくみ取り色々なものを補ったり省いたりして訳すのですが、そこまでやるとクライアントによっては通じないかもしれない、という微妙なラインも多々ありました(それは先生も仰っていました)。そのあたりは、やはり個々の判断や念入りな申し送りなどが必要になるでしょう。しかし、技術者ではない自分にとっては、新鮮な視点もたくさん得られました。何とか通じる、ではなく、明確に、簡潔に、正しく伝えるということについて、ここまで深く考えるべきなのだという、ベテラン翻訳者の思考過程を生で聞けるのは本当に貴重な機会です。

一語一句にとらわれず、原文を「適当に読む」ことの大切さがとても印象に残っています。多様な技術文書において原文は常に厳密に正しいわけではないので、全体を通して何を言いたいのか、力まずに読むことが大切で、これが意外に難しいのですよね。私も特許の仕事は英訳がほとんどなので、日本人が多用しがちな単語など耳が痛いものがありました。

わりと活発に質問が出たのですが、どんな質問にもほとんど迷わずスラスラと明快に答えてしまう姿には圧倒されました。後日、テキストを読んで質問があればメールでも随時受け付けますとのことで、これもまたすごいなと。

このセミナー、テキストも非常に充実しています。倉増先生には特許翻訳の基礎と応用という有名な著書がありますが、この本に書ききれなかったことをこつこつと書きためていると仰っていました。それを、セミナーという形で少しずつ伝えていきたいと。今後、副詞編なども考えて準備しているとのことでした。ワードファイルで頂けるので検索に便利な上、セミナー当日はファイリングした紙でも配られ、非常にありがたかったです。



伝えたい、という熱意のこもったセミナーはやはり楽しいですし、その場でしか聞けない裏話などは何より貴重ですね。

一日目の夜には、大阪近辺の同業の方々とワイン片手に楽しい時間を過ごしました。ランチやセミナー中も嬉しい再会があり、行ってよかったなーとしみじみ。お会いできず残念だった方々もいらっしゃいますが、また次の機会にお会いできたらうれしいなと思っています。きっと、また遠からず(^^)

 

2013年7月30日火曜日

尾道2日目

尾道、2日目の写真も少しだけ。

連日食べた尾道ラーメン。あっさりしていて好きです。

450円って安い…!

猫の細道。ちょっと分かりづらいのですが、ロープウェイ乗り場から左のほうに入っていったところです。招き猫美術館が見えています。民家を利用した、こじんまりとした美術館。味のある空間でした。

左手に招き猫美術館

招き猫美術館の目の前の艮(うしとら)神社には、見事な大木がありました。入りきらない…



坂を登っていくと、あちこちに福石猫が。

なかよしね

山の上で入った「梟の館」という喫茶店が、また素敵な空間だったのですが、撮影は禁止。静けさと風が心地よくて、ぼーっと時間が過ぎていきました :)

下山後、ふらっと惹かれた餃子屋さんの看板に吹き出したり。うまい…!!

「営餃中」

こんなに食べられるかな~と思ったけど、二人ならぺろりでした。41個!ラーメンの尾道で、あえて餃子で勝負しているこちらのお店。

ぱくぱくぺろり。美味しかった!


充実した二日間でした。尾道までは、広島バスセンターから直通のバスが出ているのですね。片道一時間半。うちからはアクセスが良いので嬉しいです。

また、海を見に行こう。

林芙美子像

 

尾道花火&小旅行

夏の足あとを少しだけ。7月20日の尾道花火大会に合わせて小旅行してきました。一ヶ月ほど前にも行ったばかり…なんだか不思議になつかしい感じがする町です。

駅に着くとまず見える、そびえ立つ尾道城。歴史的価値ゼロの廃墟だそうです(元博物館)。

尾道城に再会

尾道の「本通り」。広島の本通りよりもすごく長い印象ですね~。昔ながらのお店が並んでいて、ここを歩いているだけでもなかなか飽きませんでした。時期的に、七夕の短冊があったのが楽しかった♪ 子どもたちのお願いごとを見ていると最近は「プリキュア」と「キョウリュウジャー」がキーワードのようです。私も、こっそり一枚書いてきました(^m^)

本通り

乳母車の専門店など初めて見た

混雑具合など分からなかったので、とりあえずお昼ごろまでに場所取り。


商店街をぶらぶらした後は、ロープウェイで千光寺山へ。相変わらずの美しい眺め。文学のこみちを歩いていると、一句詠めそうな気がしてきてしまいます。下りはのんびり歩きを楽しみながら。

山頂からの眺め

山を下りて尾道ラーメンを食べたら、海岸へ向かって花火待ち。少しずつ、日が落ちてくる時間がわくわくします。



海辺で見る花火は最高に気持ち良かったです。人出は多いものの、場所が広いせいか帰りも詰まって歩けないなどということもなく、とても快適でした。宿をとるのは大変だったけど、また行きたいな。

テンション上がって動画まで撮っちゃいました(^^ゞ 夏気分をどうぞ。

 

2013年7月23日火曜日

知的財産権についておさらい

尾道の花火大会、最高でしたー!という日記を書こうかと思ったのですが、忘れないうちにこちらを。本日、知的財産制度説明会2013に参加してきました。広島商工会議所にて13:30~17:00。結構な長時間、写真のように分厚いテキストまで配られ、無料とはいえ充実したセミナーでした。9月まで全国で開催されており、これからの地域もたくさんあるので、興味がある方はぜひ。広島は、定員150名の会場がほぼ満席だったようです。

テキストの分厚さにびっくり

特許翻訳に関わっていくには、こういった周辺知識も大切なのですが、なかなかややこしいんですよね…今回、特許庁の方のお話が分かりやすくて、頭の中の交通整理ができた気がします。

今回は「初心者向け」ということで、どんな層がターゲットなのかなーとよく分からずに参加したのですが、どうやら企業内で知的財産管理を担当する方々を想定しているようです。担当がいないなら兼務でもいいから作った方が良い、というお話もありました。また、個人で特許や商標を出願してみたいという方にも有益な情報がたくさんあります。自分で書類作成ができるようにあらゆる書類の書式が載っていますし、特許料の減免制度などの説明も。

会社に勤める従業者がした発明(職務発明)に関する権利の帰属の話などは、青色発光ダイオードの裁判なども記憶に新しくて興味深かったです。企業における「特許(公開して権利を守るもの)」と「ノウハウ(完全に秘匿するもの)」の峻別というテーマも、奥が深いなーともっと聞きたくなりました。

9月~12月にかけて、今度は「実務者向け」の説明会が開催されるらしく、特許や商標の審査基準や運用、国際出願の手続きなどがテーマのようです。7月下旬にはホームページに詳細が掲載されるとのこと。貴重な機会なので、私もまたぜひ参加したいと思いました。


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セミナー前のランチは、広島商工会議所内のレストラン「メルキュール」にて(食べログでは閉店となっていたのですが、リニューアルオープンしたようで普通に営業しています)。

日替わりランチのビーフストロガノフはとても美味しく、落ち着ける空間でした^^


600円也♪















 

2013年7月18日木曜日

A happy day

先日、広島の通翻仲間に囲まれて楽しい夜を過ごしました。一足遅れの誕生日。右も左も分からず広島にやってきた私が日に日にこの地を好きになっているのも、温かく迎え入れさりげなく気遣ってくれた彼らのおかげです。最近しみじみ思うのは、何ごとも「人」だなぁということ。

美味しいお料理に、いっぱい笑って楽しいおしゃべり。最後に豪華なケーキが出てきてもうビックリ。とても幸せな時間でした。

記念の一枚。感謝!(^^)

at パンキーノ


 

2013年7月14日日曜日

「華麗なるギャツビー」(2013年版)

やっと「華麗なるギャツビー」を観てきました。友人知人の感想も様々で、でも全体的には良い感じだったので期待していた作品です。

「華麗なるギャツビー」公式サイト
(字幕翻訳:藤澤睦実さん)

結論から言うと、私はとても楽しめました。今までに観たレオナルド・ディカプリオの作品の中では一番好きかも知れません。野心を抱き、一人の女性に執着しつつ、机上で描いた理想の人生を追うギャツビー。ちょっと屈折した病的な部分、そして時にはコミカルな面も見せてくれて、とても魅力的でした。映像美も素晴らしく、2時間半があっという間です。

全体的にキャスティングが大当たりでした。レオはもちろん、他のキャストもぴたりとはまり役。正直、バズ・ラーマン監督は今まで苦手だったのですが、好きな作品ができて嬉しい。ギャツビーとデイジーのちょっと笑える再会シーンが特にお気に入りです。

ギャツビーの口癖に「old sport」という呼びかけがあります。一緒に観に行った友人が村上春樹訳の原作本を貸してくれたのですが、その中では「オールド・スポート」とそのまま訳されていました。以前、同業の先輩がそれについてツイートしていたのを見かけていたのもあり、鑑賞後その点について話し合うのもとっても楽しかった。今回の字幕では、全く出さないか、出すときには「友よ」という感じで訳されていました。

旬のこいわし天をいただきつつ映画談義
普通に考えたら「オールド・スポート」なんて呼びかけ、そのままカタカナにされても私たち日本人には何のことやらですよね。もちろん、一瞬で流れていってしまう字幕で使うことなどあり得ません。でも村上氏はあえてその語を選んだ、とあとがきで熱く語っておられました。それはそれで納得させられる部分はあります。何語であっても、その国の言葉でしか表せないニュアンスというのは無数にあるはず。ただ、それをすべて「これはこの言葉でしか表せない」と原語のままにしていたらキリが無い気もします。そこをあえて日本語にしてこそ翻訳なのではないかと。

なーんて生意気な話を、酔っ払いつつグダグダするのも楽しいものでした。それを言い出すと「great」も気になったりして。「グレート・ギャツビーってどうなの?」「でも、華麗なる、もどうなのかなー」「偉大な、もあったね」などなど。

あらためて、翻訳には正解というものがないのだなと感じつつ、原作本もきちんと読んでみようと思ったのでした。



デイジーは自己愛が強すぎて人を愛するということを知らない気がするし、ギャツビーの一見いちずに見える愛はただの執着にも見える。そんなことに思いを巡らせつつも、鑑賞後の印象は「ポンヌフの恋人」あたりと重なるものがありました。女のひどさがよく出ている…(笑)


今回行ったのは、初めての109シネマ。さすが広島というか、お好み焼きポップコーンなるものがあって思わずパチリ。お腹がすいておらず食べられなかったのが心残りです。


他の地域にもあるのかな?


 

2013年7月13日土曜日

晴れときどき学生

先日、某通信制大学に願書を出しました。

学ぶのは心理学。卒業が目的ではないので選科履修ですが、せっかくなので認定心理士の取得を目標にしようと思っています。これは職能資格ではなく、心理学の基礎を一通り修めたことを証明するもの。分かりやすい目標があったほうが勉強の励みになるかなと。

心理学については震災後、何度か興味を持つきっかけがあり、ここまで紆余曲折がありました。関連書籍なども読んでいくうちに、一度体系的に学んでみたいと思うようになり、仕事との両立も考えて通信の選科履修という選択に。これで終わるか、何かに繋がっていくかは分かりませんが、何ごとも基礎知識がないとどうにも動けないのでまずは第一歩です。ここに記録してちょっとだけ自分にプレッシャーを。

認定に必要な単位数を考えると、目安は三年。もちろん翻訳の仕事が最優先なので思いどおりにはいかないかもしれませんが、すこし頑張ってみようと思います。考えてみれば、新しい勉強を始めるのは久しぶりのこと。何らかの形で仕事に生かせる日が来るかもしれない、そうでなくとも意外な視野が開けるかもしれない、というワクワク感も大切にしていきたいです。

そんなことをつらつらと考えながらジョグに出た日、夕陽がとても綺麗でした。

夕陽が背中を押してくる(^ ^)




 

2013年7月10日水曜日

広島赤十字・原爆病院メモリアルパーク

先日こちらで被爆物の補修中と書いた光景が、気づいたら公園になっていました。何だか工事が早かったです。調べてみたら、とっくにニュースになっていたのですね。

原爆病院の被爆窓枠モニュメント 「メモリアルパーク」に移設へ 広島
移設は、現病院の改修工事で、正門一帯に新病棟が建てられることになったのに伴い同病院が決定。原爆で51人が犠牲となった病院職員の慰霊碑、原爆の爆風でガラス片が突き刺さった壁、被爆直後の広島に大量の医薬品を届けたマルセル・ジュノー博士のレリーフなどとともに、モニュメントをメモリアルパークに設置することにした。(一部引用)

メモリアルパーク全景


現在の姿
何もなかった場所が一変。こじんまりとした美しい公園です。以前の場所からそれほど離れてはおらず、爆心地からは約1.5kmの地点。

この被爆した窓枠は、移設前は大通りに面して存在感を放っていました。その頃に撮ったのが下の写真。間近で見ると多数の傷や焼けた跡がとても生々しいです。移設後は内側に鉄柱で補強が入っていました。これからは新しい場所で、また静かに歴史を語り継いでいくのでしょう。




移設前の撮影

広島で日々を過ごすうちに、こういった光景にも無意識に慣れが出てきているかもしれない。そんなふうに省みつつ、時々こうして書き留めておきたいと思っています。



【NOTE】
Hiroshima Red Cross Hospital & Atomic-bomb Survivors Hospital

 

2013年7月8日月曜日

20年の重み-篠原美也子さん来広

音楽って、思い出とダイレクトに繋がっているなーと感じます。ふと流れてきたメロディーでくっきりと浮かぶ光景があったりする。私にとって篠原美也子さんの歌は、そんなふうに長年寄り添ってくれた音楽でした。

友人のオススメで初めて聴いたのが二十歳のとき。「たかが二十歳 されど二十歳」という歌詞(『誰のようでもなく』)が強く響いてきたのでした。なんて単純!!でも、きっかけなんてそんなもの。二十歳になるのは少し怖くて、大人になるってどういうことだろうとビクビクしていたころ。あの年で出会ったからこそファンになったのかもしれません。そういう、出会いのタイミングってありますよね。

今年デビュー20周年。メジャーデビュー当初は中島みゆきの再来などと言われたりもした方で、今はインディーズで活動してらっしゃいます。最後に生で聴いたのはもう7~8年前…渋谷でした。

そんな美也子さんが、ツアー「青をひとつ、あなたのもとへ」で来広。会場は「楽座」という小さなライブハウス。ぎゅうぎゅう詰めで50人ほどだったでしょうか。私は2列目、あんなに間近で美也子さんの歌を聴いたのは初めてでした。1人でこの階段を下りていくのは勇気が要ったけど、思い切って行ってみてよかった(^^)

立町にある「楽座」
ピアノ一本、弾き語り。力強い歌声には年々やわらかみが加わって、美也子さんの生き方をそのまま映しているかのよう。苦しいこともたくさんあったと思うけれど、妻となり母となり、それでもなお歌い続けることを選んだ美也子さん。20年前のデビュー曲に「ありがとう」と言いながら歌いあげる姿は、とても美しかった。

終演後はバーカウンターの前でCDにサインを貰い、握手をして少しお話まで。こういう距離感は地方の良さなのかな。「また来て下さいね」って、お互い同時に言ってしまい、クスッ。

なんとなく、すぐに帰りたくなくて、前から気になっていた近所のピザ屋さんで1人乾杯。ライブの余韻に浸りながら、20年前の自分を思い出したり、最近の自分を省みたり。贅沢なひとときでした。広島でまたひとつふたつと、知っている場所が増えたのも、ささやかな喜びです。

そして美也子さんの歌声は、またちょっと私の背中を押してくれたのでした。

あんたはまだ若いなどと 卑怯な逃げ方をするな
時代を変えてゆくものがあるとすれば
それはきっと名も無い青春たち
  (『誰のようでもなく』)

どうにもならないことで泣きたくはない
雨は降り続く けれど朝は来る
  (デビュー曲/『ひとり』)


「ZONA Bell PIZZA」でサングリア&マルゲリータ


★美也子さんの日記(セットリストあり)→ シノハラミヤコの宴会デイズ「七夕3D」

 

2013年7月4日木曜日

「プロが教える技術翻訳のスキル」読了

以前こちらでご紹介した「プロが教える技術翻訳のスキル」、読み終えました。

どこかで「初心者向けの本」と紹介されていたのを見かけましたが、既に数年仕事をしている方にも得るところの多い本だと思います。また、様々な分野を概観してみたい、専門を作っていきたい、という方にも、向き不向きを考える上で良い入り口になるのではないでしょうか。実際の仕事で遭遇しがちな、不完全な原文などを取り上げてあるのも面白いです。

「文化系」「電気系」「IT系」「化学・バイオ系」「電子工学系」それぞれの技術翻訳者からの経験談とアドバイス(最後のお二人は特許)。具体例が多くて非常に興味深かったです。それぞれの節は著者が違って独立しているはずなのに、やはり共通している部分が浮かび上がってきます。

ツールやマクロなど効率化も大切ですが、本質的な部分での研鑽をおろそかにしてはいけないなと改めて気を引き締めました。

原文が何を言いたいのかを考えて、それをターゲット言語で「書く」。そのためには語学力だけでなく、技術的な専門知識、論理を読み解く力、的確に表現する文章力など、さまざまな能力が必要です。皆さん「読む」「書く」だけでなく「聞く」「話す」にも言及してらっしゃるのが印象的でした。翻訳者でも、過去に通訳をやっていた方って意外と多いですね。英日、日英どちらかではなく、双方向の仕事をしていったほうが良いというアドバイスや、機械翻訳との住み分けのお話もあります。辞書との付き合いかたも見直すきっかけになりました。

勉強するべきことは果てしなくありますが、まずは目の前の仕事に誠実に取り組みつつ少しずつパワーアップしていけたらいいなと、背筋が伸びる一冊でした。

背筋は伸びても、こいわしの季節


















 

2013年7月3日水曜日

広島の平和教育に思う

先日、映画館で高校生向けのこんな無料新聞が配布されていました。

発行元は中国新聞

原爆が落ちた当日の様子、被爆した方々の体験談、そして取材に出向いた子供たちの感想などが載っています。一部の記事には英文対訳も。広島はこのような対応がきめ細かくて、本当の意味での国際都市だなと感じます。

今朝のウォーミングアップはこの英訳の音読で

こんな新聞は広島では目新しいわけでもなく、昔から続いてきた平和教育の一環なのでしょう。広島の知人たちからは実際にそういう話を聞きますし、むしろ彼らからすれば「他の地域ではこういう教育がされていないの?!」という驚きすらあるようです。

あの日何が起きたのか、どうやって復興してきたのか、聞かれたときに話せるようにしっかり学んでおかないといけない--表紙にはそう書いてありますが、それは広島の人々だけに求められることなのか。違いますよね。いずれは生の証言が聞けなくなる日がくる。私たち日本人は、皆でその思いを継承していくべきなのではないかなと。震災・原発事故に関しても、それは同じはず。

とはいえ、私も初めて広島の地を踏んだのはたったの二年前で、今ごろそんなことを学んでいます。もちろん「はだしのゲン」など小さい頃に読みはしたけれど、もっと深く肌で感じる歴史というのでしょうか。そして、そんな絶望の底からでも立ち直れる、こんなに立派に復興できるのだという人間の強さ。

故郷の福島があんなことにならなかったら、私はここまで広島に関心を持たなかったかもしれない。同じように、私と接する人たちが福島のことをもっと身近に感じてくれたらいいなとも思うのです。何ごとも「正しく知る/伝える」ことがスタートだというのは、ここ数年で痛感していること。

ずっと日本に住んでいながら、私は日本のことをまだまだ何も知らないな--焼けつくような太陽の下で初めて原爆ドームを見上げたとき、衝撃を受けながらそう思いました。

私は長年、東京で働いていました。東京にいると何だかすべての中心にいるような気分になってしまうのは、立派な超高層ビルで働いているときの勘違いにも似ているかもしれない。狭い日本の中でもそれぞれの地方に様々な歴史があって、それを継承しつつ懸命に生きる人々がいる。言葉にしてみると当たり前のことなのですが、広島を少しずつ知るにつれていろんな地方に目が行くようにもなりました。

そして福島も、これからそんなふうに歴史を作っていくのだと。

ある日の原爆ドーム


 

2013年7月2日火曜日

「八月の鯨」-映画とBARと

毎月1日は映画の日。ということで「八月の鯨」を鑑賞してきました。公開は1987年というなつかしのタイトル、実は初鑑賞。

ニュープリント版
「八月の鯨」(公式サイト)
(字幕翻訳:進藤光太さん)

七月の八丁座にて

年老いた二人の姉妹。海辺での静かな暮らし。淡々と続く日常。大事件は起こらないものの、しんみりと美しく、人生と死について考えさせられました。若い頃に観ていたら退屈だったと思います。人生も半ばにさしかかった今、観ることができてよかったです。

本作が遺作となったリリアン・ギッシュ、当時93歳とは信じられません。とっても可愛らしい。ベティ・デイビスは当時79歳。往年の大女優、二人ともさすがの存在感です。しかしこの年齢差でリリアン・ギッシュが妹役というところがまた面白い。

人は誰でも老いるもの。表面的なモノや美しさなど簡単に失われていく。そうなったとき、自分には何が残っているだろう。しわだらけの2人の手がしっかりと繋がれたときには涙がこぼれ、ぼんやりとそんなことを考えていました。

白髪って美しいものですね。こんなふうにしみじみと感じたのは初めてかも。

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もうひとつ思い出さずにいられなかったのは、東京・渋谷の映画バー「八月の鯨」。店名から分かるとおりマスターが映画ファンで、映画にちなんだカクテルがたくさんあります。バーテンさんたちも皆よく映画を観ていて、メニューにないものでも大抵作ってくれる。BGMも映画に所縁のある曲ばかり。メニューを見ながらあれこれ話すだけでもいくらでも過ごせてしまいます。

映画がお好きな方は、ぜひ一度おとずれてみてください。カジュアルであまり敷居も高くないはず。この映画の帰り道に寄れたら最高だったな。

過去に頼んだカクテルの一部。

これは美しくて一番印象に残っている
「Star Wars」




「チャーリーとチョコレート工場」
チョコ風味のフローズンカクテル
ABBAのDancing queenが流れてきたので
思わずオーダーした「マンマ・ミーア」
メニューには無かった

コスモポリタンを彷彿とさせる
「Sex and the City」



















 

2013年7月1日月曜日

いざ東北へ 「がんばっぺいわきナイトマラソン」

今年もやるよーと連絡がきました(^^) 会場は福島県いわき市、21世紀の森公園。東京からのバスツアーもあります。

(昨年の動画がありますね…私どこかに映っているかもw)

スポーツイベントで元気になろうという復興企画のひとつで、今年は第2回目。昨年は私も10kmの部に参加して、無事完走してきました。夜風がひんやり気持ちよくて、月がとても綺麗だったのを覚えています。走り終わった直後にゲリラ豪雨がきたのも今となっては懐かしい…。公園内を走るので、平坦で初心者でも走りやすいコースです。

昨年の完走証。

タイムが伸びないのは気にしない

んー、今年は行けるかな。
まだスケジュールが見えないな、と思いつつも、嬉しそうに応援にきてくれた両親の姿や「ありがとね~!」と声をかけてくださった沿道の人々の笑顔を思い出すと、走りたくなってきます。手作り感満載のあたたかな大会でした。

マラソンに興味のある方、これを機に東北旅行してみたい方など、ぜひどうぞ!「アクアマリンふくしま」「スパリゾート ハワイアンズ」なども近いですよ(^^)/

走り終わった後、参加者みんなで寄せ書きも。真ん中には、瀬古利彦さん直筆のメッセージがありました。

「心で走る」